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業務別AI活用

記事・販促物:ゼロからではなく型から作る

自社サイトの記事、チラシ、メールマガジン、SNSの投稿。作らなければいけないと分かっているのに、着手できないまま止まっているという状態は、多くの中小企業で起きています。この記事では、なぜ制作が進まないのか、そして「型から作る」とはどういう工程なのかを整理します。

現場で起きていること

「今月は記事を1本出そう」と決めます。担当者は白紙のファイルを開き、しばらく考えて、閉じます。

  • 何を書けばいいかが決まらず、書き出しで止まる
  • 書けても、前に書いたものとトーンがバラバラになる
  • チラシ用に書いた内容を、SNS用に作り直す手間がかかる
  • 書ける人が一人しかおらず、その人が忙しいと止まる
  • 外注すると、自社の言葉になっていないものが上がってくる

そして、**「発信は大事だとわかっているが、続かない」**という結論に落ち着きます。

なぜ続かないのか

制作が続かない理由は、担当者の文章力ではありません。毎回ゼロから考えているからです。

一本の記事を書くとき、人は同時に多くのことを決めています。誰に向けて書くのか、何を伝えるのか、どういう順番で並べるのか、どんな言葉づかいにするのか、どこで終わるのか。これを毎回まっさらな状態から決め直せば、書き出しで止まるのは当然です。

もう一つの理由は、媒体ごとに別物として作り直していることです。同じ内容でも、記事とチラシとSNSでは形が違います。それぞれを独立した制作物として扱えば、単純に3倍の労力がかかります。

そして「外注すると自社の言葉にならない」という問題も、同じ構造から来ています。自社が何を、どういう順番で、どんな言葉で伝えたいのかが、社内で言語化されていない。 言語化されていないものは、誰にも(外注先にもAIにも)渡せません。

裏を返せば、ここを一度言語化すれば、制作は「毎回考える作業」から「型に沿って埋める作業」に変わります。型とは、過去にうまくいった構成と言葉づかいを、再利用できる形にしたものです。

書ける担当者ひとりが毎回ゼロから作るため、後続の制作枠が空いたままになっている様子のイラスト

制作の工程を分解する

Guidaがこの業務を仕組み化するとき、次の4つの工程に分けて進めます。

訴求の決定から構成・本文・媒体別の展開までを工程に分けたイラスト

① 訴求の決定

まず、「誰に、何を、なぜ今伝えるのか」を決めます。

ここが決まらないまま書き始めるから、書き出しで止まります。逆に、ここさえ決まれば残りの工程は作業になります。

このとき決めるのは、読み手が抱えている具体的な困りごとと、それに対して自社が言えることの組み合わせです。「うちの製品は品質が高い」は訴求になりません。「こういう状況で困っている人に、こういう選択肢がある」まで具体化して、はじめて次の工程に渡せます。

そして、この訴求を単発で考えず、一覧として蓄積します。 訴求のストックがあれば、「今月は何を書こう」という毎月の停滞がなくなります。

② 構成

決めた訴求を、どういう順番で伝えるかの骨組みに落とします。

ここで効いてくるのが「型」です。過去に反応がよかった記事、問い合わせにつながったチラシ。それらがどういう順番で情報を出していたのかを分析し、再利用できる構成のパターンとして持っておきます。

構成が先にあると、本文を書く作業は「各見出しの中身を埋める」という単位に分解されます。一気に一本書くより、区切られた小さな単位を埋めるほうが、はるかに着手しやすくなります。

構成の段階で、この内容が本当に読み手に届くかを確認できるのも利点です。骨組みの段階なら、作り直しのコストが小さくて済みます。

③ 本文

構成に沿って、本文を埋めます。

ここで必要なのが、自社の言葉づかいの基準です。です・ます調か、である調か。専門用語をどこまで使うか。断定するのか、含みを持たせるのか。数字をどう扱うか。これを明文化しておかないと、書き手やツールが変わるたびにトーンが揺れます。

この基準は、抽象的な方針ではなく、実際の文例で示すのが有効です。「こう書く」「こうは書かない」を具体例で並べたものが、最も再現性の高い基準になります。

④ 媒体別の展開

最後に、できた本文を各媒体の形に展開します。

ここが、制作の労力を最も大きく減らせる工程です。記事として書いた内容は、要点を抜けばメールマガジンになり、さらに短くすればSNSの投稿になり、視覚要素を足せばチラシの構成になります。

一つの訴求を一度考え切れば、複数の媒体に展開できる。 逆に、媒体ごとに別々に企画していると、この効率は永遠に得られません。

展開のときに決めておくのは、媒体ごとの長さと、どこまで踏み込むかです。すべての媒体に同じ情報量を載せる必要はありません。

AIに任せる範囲と、人が持ち続ける範囲

AIが担うのは、決めた訴求と型に沿って、形にする部分です。

  • 決まった構成に沿って、本文の下書きを作る
  • 明文化した言葉づかいの基準に合わせて、表現を整える
  • 一つの本文から、媒体別の長さ・形式に展開する
  • 過去の制作物とトーンがずれている箇所を指摘する
  • 同じ訴求の言い換えパターンを複数出す
  • 誤字や表記の揺れ、社内の表記ルールとの相違を洗い出す

人が持ち続けるのは、何を語るかと、語ってよいかの判断です。

  • 訴求そのものの決定 — 読み手が本当に困っていることは何か。それは現場で顧客と話し、断られた理由を聞き、問い合わせの言葉に触れている人の中にしかありません。過去の文章をいくら学習しても、まだ言語化されていない顧客の困りごとは出てきません。
  • 事実の裏取り — 「導入実績」「削減率」「業界初」といった記述が事実かどうかは、社内の記録に当たって確認する作業です。ここを省くと、事実でない記述が自社の名前で世に出ます。
  • 言ってよいことの線引き — 取引先の名前を出してよいか、まだ発表していない案件に触れてよいか、他社と比較する表現をどこまで使うか。これは会社としての責任の範囲であり、判断を外に出せません。
  • 効果や優位性の表現の強さ — 業界によっては、表現に法令上の制約があります。「必ず」「日本一」といった言葉が使えるかどうかは、その業界のルールを知っている人が判断します。
  • 自社の立場と一貫しているかの確認 — 過去に発信してきた内容と矛盾していないか。今の経営方針と合っているか。これは会社の文脈を持っている人にしか見えません。
  • 最終的に出すかどうかの決定 — 公開は取り消せません。出す判断は、必ず責任者が持ちます。

つまり、AIは「決めたことを書く」担当、人は「何を書くと決めるか」と「出してよいと決めるか」の担当です。この線を守れば、制作の速度は上がり、内容の責任は社内に残ります。

進め方を詳しく知るには

記事・販促物の制作は、いきなり量産を目指すのではなく、まず1本を「型」として作り切ることから始まります。1本分の訴求・構成・言葉づかいが言語化できれば、2本目以降の負荷は大きく下がります。

どう訴求を洗い出し、どう構成の型を作り、どう媒体展開まで設計するのか。制作を仕組みに変える進め方については、ウェビナーで詳しくご説明しています。 発信が続かない状態を変えたい方は、ぜひご参加ください。

具体的な進め方は、Guidaが定期開催しているウェビナーでご案内しています。

ウェビナーの案内を見る