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AI DX ·

中小企業のAI受託開発|依頼前に決めることと費用の見方

著者 加藤 康介 · Guida合同会社 代表更新日

AI受託開発は「AIを入れる」という依頼から始めるより、どの工程で何を入力し、どんな候補を出し、誰が確認するかを決めてから相談すると、提案と見積もりを比較しやすくなります。 中小企業では、既存の業務やシステムをすべて置き換えず、まず一つの工程で試す方法もあります。

GuidaのGrand Techは、業務の整理、システム開発、AI・LLM導入、運用改善を扱っています。この記事では、依頼前に整理する情報、費用が変わる要因、段階導入の考え方を示します。

受託開発で依頼できる範囲

依頼の段階相談できる内容成果物の例
業務の整理対象工程、担当、入力・出力、手戻りの確認業務フロー、対象範囲
試行の設計AIに作らせる候補と人が確認する箇所の決定試行条件、評価項目
開発・連携画面、データ取り込み、既存システムとの連携限定した機能の試作品・実装
運用・改善誤りの確認、利用状況の把握、更新運用手順、改善の優先順位

これは依頼範囲の整理表であり、すべてを一度に発注する必要はありません。一方、対象工程・使うデータ・成功条件が決まっていないまま、開発費だけを比較しても、各社の見積もりの前提がそろいません。 IPA「ユーザのための要件定義ガイド」も、現行業務の把握と新しい業務・システム要件の整理を扱っています。

業務課題の整理から設計・開発・運用までを一気通貫で任せる流れを表したイラスト

依頼前に決める5項目

  1. 対象業務を一つに絞る。 「営業をAI化」ではなく、「問い合わせメールから必要項目を抜き出して返信案を作る」など、始まりと終わりを示します。工程を洗い出すには業務棚卸しシートを使えます。
  2. 入力データと利用条件を確認する。 メール、PDF、Excel、社内システムのどれを使うか。取引先情報や個人情報を外部サービスに送れるか、契約・社内ルールで確認します。
  3. 出力と人の責任を決める。 AIが作るのは下書きか、登録候補か。最終送信・価格決定・承認を誰が行うかを明記します。
  4. 既存システムとのつなぎ方を調べる。 CSV出力、読み取りAPI、書き戻し機能の有無で開発範囲は変わります。外付け連携の確認手順を参照してください。
  5. 効果の測り方を決める。 導入前後の作業時間は、AIが作る時間だけでなく、人の確認と手戻りを含めて比べます。誤りの件数や現場の利用率も記録します。

NISTのAIリスク管理フレームワークは、対象タスクと人の監督の役割を定め、評価する考え方を示しています。どの用途でも同じ自動化水準が適切とは限りません。

費用は何で変わるか

Guidaの開発費は対象と範囲に応じて個別に見積もります。費用を左右する主な項目は次のとおりです。

項目見積もり時に変わる点
データの状態入力形式がそろっているか、過去データの整理が必要か
システム連携CSVで足りるか、APIや画面操作、書き戻しまで必要か
判断と承認下書きを人が確認するだけか、複数の承認や例外処理が必要か
品質検証どの種類の誤りを何件のサンプルで確かめるか
運用利用者数、権限、ログ、保守・更新をどこまで含めるか

「まず1工程で試す」場合でも、データの利用条件と権限は省けません。費用の内訳を比較するときは、試行後の運用費や、対象外とした例外処理も含めて確認します。Guidaは無料相談で対象範囲を伺い、概算と進め方を提案しています。

架空例:問い合わせ返信の下書きから始める

次は説明用の架空例であり、顧客の導入実績や削減時間を示すものではありません。

複数の商品を扱う会社が、問い合わせメールへの回答に時間を使っているとします。商品情報は社内の表、在庫は別の販売管理システムにあります。最初の段階では、よくある質問への返信案をAIが作り、担当者が商品情報と在庫の最新値を確認して送信します。AIは在庫を推測せず、システムへ書き戻しもしません。

試行前後で、1件あたりの作成・確認・修正の合計時間と、誤答・差し戻しの件数を記録します。確認の負担が増えたなら、入力データや対象の質問を見直します。効果が確認できた工程だけを次の段階へ広げるか判断します。

相談時に伝えること

会社の機密情報を最初のフォームに添付する必要はありません。対象業務、月間のおおよその件数、使っているシステム、現在の手順、困っている箇所が分かれば、依頼範囲を話し始められます。

無料相談で、既製ツールで足りる範囲と受託開発が必要な範囲も含めて整理します。

対象の業務と現行のやり方が分かれば、依頼範囲と概算の考え方を無料相談で整理できます。完成した要件定義書は不要です。

AI受託開発の範囲を相談する